2月9日、JALの子会社の空港制限区域内の車両試験の最中、受験生に資料を閲覧させていたことが発覚した。国土交通省は国の規定に違反しているとして不合格とした。
さらに、2月21日、同じ試験でJALの別の子会社も不正試験が発覚した。また、ANAも子会社を含む2社が試験中の資料閲覧を許し、不合格となった。
NHKニュースによれば、日本航空は「当該の行為をコンプライアンス違反、安全運航を阻害しかねない重大な行為と捉え、再発防止に努めます。心からおわび申し上げます」とコメントしている。
ANAホールディングスは「安全を担保するルールから逸脱する事象を発生させ、深くおわび申し上げます。再発防止に取り組み、信頼回復に努めます」としている。
www3.nhk.or.jpこれらを見てみると、本当に今、恐ろしいことが起きていることが明確だ。
試験監督は社内の人間であることから、試験の不正を知りつつ、取り急ぎ合格させようといった意図が見え隠れする。これを人材不足のせいにしてはならない。
なすべきことをなす、やるべきことをやらなければ安全は保てない。
さて、最近随分、偽情報が出回っているとの報告を受けた。
丁寧に教えてくれる本物の現役とJALOGからメールが届いた。
例えば、元CAと称して、事故調の向こうを張って、日航123便墜落事件の真相をあきらかにしようとする動画が出てきたらしい。それは大変結構であるが、そもそも、CAの間では使わない言葉を使っていることから、おそらくCAのなりすましであろう。私たちには独特のクルー用語(いわゆる業界用語)があるためすぐにわかる。百歩譲ってもJALではない。その内容は古くからある焼き写しだが、ところどころに嘘も交じっている。例えば「オレンジ」という言葉の説明については笑ってしまった。当時でもあのようなことは言っておらず、当時のB747型機の元機長さん(本物です)にも見せたが、大笑いであった。せいぜい頑張っていただきたいと思うが、偽情報は流さないでほしい。そしてこの事件を扱う人間は、相当の覚悟がいることを認識してほしい。
つまり、視聴者側が情報を持っていない場合や知識がない、いわゆる業界用語を知らない一般人は、いつの間にやら騙されたり、洗脳されてしまうからだ。特にユーチューブなどは何事も要注意である。
また、最近の動画で当時のB747型機のジェット燃料は「ケロシン」ではなく、「JP4」という主として自衛隊軍用燃料を使用していたので、私がケロシンと書いたのがウソのように伝えているものがあった。これもB747型機の元機長と大笑いをした。ただ、明らかなデマであるため、ここでは簡単に説明をする。
ケロシンよりも劣悪な燃料JP4(いわゆる軍事使用)は、戦争中に使用したものである。東京大学の宇宙航空研究所に燃料の変遷と成分表ならびに日本におけるジェット燃料の性質と成分の研究が細かく掲載している。
そもそも自衛隊や米軍など軍隊が使用していたジェット燃料は粗悪な物質が含まれており、戦後、その残った燃料は自衛隊が使用してきた。民間航空は改良してきたケロシンを使用するようになっていった。60年代から70年代の話である。
ジャンボ機導入に際しては、超大型機で新品の飛行機で非常に高価なものであり、さらに乗客数が500人を超えるため、絶対的に安全を担保できるものにしなければならない。従ってケロシン以外使用していない。
よく考えてみてほしい。
軍用では、搭乗員が1名(ゼロ戦)、2名以上何十名ぐらいだけである。
ある意味では何かあっても死ぬ人数は少なく、しかも軍人用飛行機である。パラシュートや緊急脱出シートが備え付けてあり、飛行機が墜落しそうになれば、空中に脱出できる訓練も受けている。
実際に雫石事故(全日空と自衛隊の衝突)では、全日空の乗員乗客は162名の全員が死亡。自衛隊員は全員(2名)無事、つまり空中に脱出したため助かった。
このように、民間航空機と自衛隊機(軍事用)は生存率が明らかに違うのである。
従って、特にジャンボ機導入の際は、乗客数があまりにも多いため、運輸省の指導もあって世界的にも絶対にケロシンという安全性を優先するものにしていた。
「実は~そういっても裏ではJP4を使っていた」ということは何の根拠もない明らかな間違いであり、フェイクである。こういった情報に騙されないでほしい。
特にジャンボ機の場合の搭載燃料の量はおびただしい量であって、タンク内に不純物が入り混じっては困る。安全性のみならず燃焼性も粗悪ではいけないのである。
その「JP4」を唱えている人物は、おそらく「ガソリンとタールのにおい」だけを否定したいから、誤情報を世間に流しているのだろう。火炎放射器という証拠をどうしても否定したい人物、それは元自衛隊員である可能性は高い。また、当時のニセ情報は高浜機長の友人か教え子の機長が流したのであろう。自衛隊出身者たちの異常な結束は、隠蔽を生み、日航より自衛隊を優先する特異な存在であった。
実は過去にもカモフラージュしながら、平気で嘘をいう、そういう人がいた。詐欺師で逮捕された「平行紀」もそうだ。パイロットという触れ込みとJALの偽社員証でだまされた人も多かった。いずれも論拠がない、つまり客観的証拠がゼロである。世間は彼らが偽情報を出してくることを見抜かなければならず、あまりにも無知すぎることに気づかなければならない。
物事は多角的に、また複合的に考えなければならない。
拙著「遺物は真相を語る」に書いた通り、現場にあった物質からは、ケロシンとは明らかに違う成分が多数検出されていた。さらにクロロフォルムも入っている。高分子弾体プロポリマーの成分も入っていた。ゲル化成分もそうだ。大学での研究機関での調査には1年を要している。
これらは一体、何の物資を示しているのか。
東京大学宇宙航空研究所の論文には「火炎放射器の燃料をゲル化する理由は、銃口のところで火炎が広がって目標に当たる前に大部分燃えおわってしまい危険だから」、「目標にへばりついたら最後、高温を発して長く燃え続けさせてこそ火炎放射器の機能が発揮させられる」と書いてある。
つまり調査の結果、この火炎放射器の成分と一致したのである。
上野村の御巣鷹の尾根にあった遺物の分析結果は、重大な科学的根拠である。群馬の山奥の村で墜落現場にそういう物質があったという事実。さらにその後、1年間以上「神流川発電所」建設のために御巣鷹の尾根全体がすべて立ち入り禁止にされていたという事実。その間、大量の土を盛って土壌を改良したという事実。
だからこそ、今なお大雨で土砂崩れが起きれば、地中から細かい破片や機体残骸が出てきてしまうのである。地中から今も残骸が発見されたというその記事は拙著「墜落の新事実」の単行本ならば150頁、文庫本は167頁にある。
遺物の調査の詳細は、「遺物は真相を語る」をしっかりと読んで、大学の研究機関で調査をした表を基にした分析をよく見てほしい。(p141~p161)
JP4の燃料を使用した、というフェイクニュースを信じてはいけない。
当たり前のことをまっとうに科学的にとらえていかなければ、この事件を語る資格はないので十分注意してほしい。520人の死に対し、信念を貫き通す覚悟があるか否か、あるのはそれだけである。
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管理人です。
最近特に次のような情報が入ってきます。これらの情報は出所が確かな一般市民からのものです。
「JP4やらなにやらを言い出す人がいるが、具体的な名称で情報を持ち込む人物は、元自衛隊員で当時火炎放射器を使用した人物だと思われる」
「木原稔元JAL社員が防衛大臣ならば、日航の陰に隠れて裏で糸を引く人間が自衛隊である可能性は高く、JALはずいぶん恐ろしい民間企業になったものだ。絶対に乗らない」
「長年英国で冤罪を作り続けてきた富士通もそう、トヨタも豊田織機不正で豊田章男会長が、絶対にやってはいけないことと謝罪した。日本企業の文化は時として隠蔽を生む。素直に認めて謝罪する、これこそが企業と顧客の信頼関係をもう一度作る。防衛省はどうだ。この事件を隠したまま防衛費増大とは国民をバカにしている。事故調の金もすべて税金だ」
「JALは卑怯者といわれても仕方がないでしょう」
「明らかにする会を分断させようとする人物によるものが多く見受けられます。これは組合活動の中心となって会社側と交渉しているうちに、いつのまにか逆に会社側に取り込まれて、そのうち組合を分断させる目的で動くやり方と同じです。日航にはそういう人物がいました。ミイラ取りがミイラにならぬようにしなければなりません」
「平行紀事件以降控えめだったのが、
「W氏と青山さんを喧嘩させようと、仲たがいさせようとあることないこと吹き込むややつがいる。そんなやつの誘導にのっからないでください」
なるほど、それならば理解できることも多いですが、世の中、くだらない人間もいるものですね。
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追記情報
皆さんもお気づきの通り、四十九日を過ぎたあたりから、民放の番組を利用したJALの宣伝が出てきました。CMのみならず、番組内で「JALのラウンジやJALの座席はこんなに豪華」とか、「タレントがワーワーとJAL空港ラウンジで騒ぐ」というような内容です。番組としてJALを宣伝してもらう、といった方法での広告です。いわゆる「広告費を出す余裕のない会社の苦肉の策といった番組利用のせこいやり方ですね」
「こうやって番組制作者を取り込み、日々無料航空券を配布しているのでしょうね」
「マスコミとJALの持ちつ持たれつが、よ~くわかる。それが鼻につく」
皆さんのこのような声もお届けしておきます。