青山透子公式サイト 日航123便墜落の真相

日航123便墜落事件の真相を追究するー歴史的裁判開始の幕開け

JAL裁判報告会&講演会大盛況で終わりました

管理人です。

JAL裁判報告会および青山透子講演会が大盛況に終了しましたことをご報告いたします。会場もほぼ満席、ZOOMのネット視聴はサテライトオフィスも含めて1000人以上の方々が視聴されました。

アンケートには、元日航社員、ご遺族、当時墜落機で友人知人を亡くした方々、学術関係者、学生や研究者も含めて、実に多くの皆様が熱心に書いて頂きました。今後、私たちがすべきこと、何がおかしいのかよく分かった、様々な情報も含めてご記入頂きまして、大変有難うございます。

青山透子氏のスライドによる解説がとてもよかった、わかりやすかった、迫力があった、なども多く、賛同の意見と励ましも有難うございました。

「全うな裁判であってほしい」、「司法の場は政府や日航におもねるのではなく、市民の立場で判決をしてほしい」、「公共交通機関の航空会社には情報を開示する責任があるのは当たり前だ」、など、皆さんの怒りと悲しみ、そして吉備さんのようなご遺族の苦しみへの共感を通じ、当たり前のことを当たりまえにおかしい、と誰もが感じて頂けたと思います。

なお、講演会ダイジェスト版を用意していますので、少々お待ちください。

当日の模様は、「日航123便墜落の真相を明らかにする会・青山透子コーナーにて、上毛新聞の記事を掲載していますのでご覧ください。

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東京高等裁判所 第一回口頭弁論期日についても、明らかにする会の2023年裁判コーナーにて詳細に書いております。そちらをご覧ください。

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裁判は誰のためのものか どこを向いて判決を書くべきか

                            青山透子

吉備素子さんの疑問に答えて、私は一冊ずつ本を書き上げた。その集大成ともいえる裁判が、不当判決であったことは大変残念でならない。

そして東京高裁が始まった。しかし、ここでも裁判長は、一度も、必死に陳述をする控訴人の吉備素子さんを一切見ずに、目も合わせずに終わった。吉備素子さんは杖をつき、足の手術を終えて、この日のためにリハビリを必死に行い、ようやく医師の許可が出て法廷に出頭してきたのである。

しかし、その彼女を一度も見ない裁判長は、どれほど吉備さんを傷つけ、遺族にとってつらいことか、わかっているのだろうか。

見たくないのだろうか。見れないのだろうか。政府の言いなりになるほど、裁判官は独立した精神がないのだろうか。それならば、法の支配どころか、あまりにおかしな国である。

今回、吉備さんの応援団として関係者席を確保したところ、あるご遺族から次のようなことを指摘された。

「青山さん、関係者席に私たち遺族が、もし座ったら、裁判所は政府とグルなのだから、カメラで見るでしょう。ひいては日航のお世話係の人がひそかに傍聴しているかもしれない。いずれにしても顔がバレて、吉備さんのグループだと明確にわかる。それでは困る。なぜならば、いつも日航は私らを監視しているのですよ。そしてすぐ、訴訟参加の兆しがあれば、駆け付けてくる。そして示談というよりも金で解決しようとする。だから連携をとれない。美谷島さんもあの人も裏切りものなのです。遺族の監視役なのですよ。だから今日は関係者席には座りませんし、座れないのです。」

ということだった。なんとひどいことか。こうやって38年間、いやらしい方法で、裁判を阻止してきたのかと思うと、OGとして情けなくなった。品格もないこのやり方は、下品すぎる。

日航のやり方は下品を超えて、犯罪の領域に入っている。

そこで、「ご遺族の皆さんは当日は傍聴しないでください」、と急きょ作戦を変えたのである。

21日の一般傍聴の皆さん、関係者席が空席だった理由はこれです。ご納得いただけましたでしょうか。

ということで、裁判長および裁判官の皆様、ご自身がもしあの日、あの便に搭乗していたならば、家族が乗っていたならば、当たり前に、その死因を知りたいと思いますよね。それを隠蔽したままの、この世の中はどこかの国同様ではないですか?他国を批判するよりも、自国の在り様を皆様と共に考えていきたいと思います。

そして、裁判官は公務員(税金は国民によるもの)としてのご自身のプライドにかけて、公平で客観的で、当たり前に事実を見つめて、正面からまっとうな判決を書いていただきたいと思います。

なお、吉備さんの本人陳述は、実にわかりやすく、法廷にいた誰もの心に響くものでしたので、全文を掲載いたします。JAL関係者は、心してお読みください。今後一切妨害をしないでいただきたいと思います。

吉備素子さん本人陳述全文

控 訴 人  本 人 陳 述

2023(令和5)年 2月 21日

東京高等裁判所第16民事部 御中

 

私はこの度、東京地方裁判所の判決を不服とし、東京高等裁判所に控訴いたしました控訴人の吉備素子です。よろしくお願いいたします。

夫の吉備雅男は、墜落した日航123便の乗客でしたが、その体はことごとくバラバラでした。私が見つけてあげられたのは右手と背中の一部、足首だけでした。38年もの長い間、私はなぜ夫が、このようになってしまったのかと、ずっと疑問に思って生きてきました。そして、なぜ日本航空は遺族に対して、事故原因についてまったく説明をしなかったのか、今もなお、日航は公表された事故調査報告書の矛盾する多くの疑問に答えるどころか、ただ無視をするばかりです。

東京地方裁判所は、遺族は和解したからそれで終わり、ということ、日本航空は民間なので事故原因の調査に協力する必要がなく、情報開示は必要ないという判決でした。しかし、あの報告書は不十分であり、事故発生から墜落時まで機内の空気圧は平静であったことや、自衛隊2機が墜落した日航123便を追尾していたことなど、あとからわかったことも多く、結論も推定と書いています。

和解をした時には、遺族に対して日航は、事故調査報告書付録に書いてある「異常外力の着力点」なども一切説明せず、私はまったく知らされていませんでした。そのうえ結局、誰も責任をとらずに不起訴のままです。だからこそ、日航の持つフライトレコーダーなどの情報を開示してほしい、ボイスレコーダーを聞かせてほしいと言っているのです。

墜落事故当時、日航は半官半民で、国の税金が投入された国策の会社でした。今は民間だから情報を開示する必要もない、墜落原因の調査に協力する必要もない、という理由では納得できません。運輸安全委員会は、重要な証拠物のボイスレコーダー日航に返却したと言います。なぜ、修理ミスを見逃した日航に返したのでしょうか。おかしなことに、それでも今も調査中といいながら、相模湾から機体の残骸を引き揚げようともしません。

私は、夫の体がなぜバラバラになったのか、なぜ死ななければならなかったのか、本当の事故原因が知りたいのです。

今日まで、墜落して死亡させた520人の命に対して、誰も責任をとっていません。これでよいはずはありません。私は遺族として、22人の外国人も含む520人の命の責任を明らかにしなければならないと思っています。私が生きているうちに日航の持つ情報を開示してほしいと思います。

公共交通機関であればこそ、日航は、墜落して死亡させた乗客の遺族に対して、誠実にすべてを開示すべきです。

この法廷で、十分に、しっかりと納得のいく審議を尽くしていただけますよう、心からお願いいたします。

夫吉備雅男の遺族 妻吉備素子