青山透子公式サイト 日航123便墜落の真相

日航123便墜落事件の真相を追究するー歴史的裁判開始の幕開け

JALシュミレーターによるJAL元機長のコメントを垂れ流ししてはならない

JALが素人を世論誘導してだます問題点その2

客観性のなさを露見するテレビ番組(特にTBS報道特集)を垂れ流しして、それをうのみにしてはならないこれだけの理由

1 元JAL機長の小林宏之氏がその後急に、JALに有利な発言に変化してきたのはなぜか。

唯一、客観的な発言をされていたご尊敬申し上げていた小林氏に問いたい。

このTBS報道(6日の報道特集)において、素人のキャスターがフライトシュミレーターの副操縦席に乗り込み、「見えにくいですねえ」と話していた。

機長席の小林氏もそれに呼応して「暗くて見えにくい」と答えた。しかし、まだ高度が高い時には滑走路上の物体は見えなくても、着陸寸前の高度からはクリアに見える。

パイロット訓練やチェックにおけるフライトシュミレーターで、特に夜間設定訓練の際、教官が着陸寸前に、工事車両(海保飛行機よりも小さくライトも小さい、まったく見えにくい物)や侵入機をチェックの教官が突然、被試験者の技量を試すためにシュミレーター画面に急に出し、その被試験者パイロットの反射神経や視界状況確認して技量をチェックしていることを、小林氏が言わなかったのはなぜか。

つまり、常日頃からパイロット訓練では、クリティカル11ミニッツ(離陸後3分着陸前8分のこと)つまり最も危険な時間帯に、パイロットがどれぐらい注意深く操縦ができるかがを試す試験があるのだ。

それをなぜ小林氏は言わなかったのか。

パイロットたちは何度も夜間訓練を受けており、その際、空港内を走る車が突然が出てくるという場面を想定して、緊急のゴーアラウンドをする訓練があって、見逃すことは許されないのである。見逃したら今回のように追突し、パイロット失格である。

TBS番組で、わざわざ、あんな滑走路の暗さを強調する発言をすること自体、自分たちパイロットの技量訓練を否定することになる。

JALはもしかして、いまやこんなにもレベルが低いのだろうか?昔に比べて今は訓練の回数も時間も減らしているのではないだろうか。

 

この番組でも、着陸寸前の場面では、滑走路上が鮮明にクリアに見ていたにもかかわらず、そこで番組を打ち切っている。そして膳場キャスターのお門違いで、実にJAL広報の言いなりの間違ったコメント(これについては後述)が続く。

マスコミは、追突した航空会社の言いなりになるのは止めたらいかがか。

見ている視聴者をバカにするのも、もういい加減にしなければならない。

もう一度確認するために書く。

いいですか。通常のパイロット訓練では、教官がわざと滑走路上に工事車両など、空港内を走る車を出し(秘密裏でとっさに出す)、それを即座に発見したパイロットがゴーアラウンド着陸復行)をかける、それで合格。できない人は不合格。この訓練は一体なんなのか。これで不合格ならばパイロットにはなれない。もちろん機長訓練でも半年ごとに技量審査を行う。ここでも出てくる夜間設定の場面である。つまり、あれだけ基本中の基本訓練の中に、夜間飛行における突然の回避訓練が組み込まれているのである。

もしも先進国の羽田空港、しかも新しいC滑走路が暗くて見えないのならば、今まで大変な惨劇が起こるはずだった、ということになる。

たまたま結果論として乗客の命は助かったが、これは前方が見えていなかったという操縦士によるミスの可能性はある。すべてを視界が暗いせいにするならば、世界中の空港の夜間飛行を止めなければならない。特にそれができなかったJALパイロットは技量が劣っていることになる。

この点、こんなコメントをさせられた小林氏が一番よくご存じであろう。

着陸寸前の滑走路上がクリアに見える事実も伝えず、訓練でやっていることがなされていなかったという事実も言えないならば、再発防止など絵空事である。

なんのための航空評論家なのだろうか。これはご自身が一番よくわかっているだろう。

私は数多くの現役(海外も含めて)パイロットたちから、このゴーアラウンド訓練についてお聞きした。誰もが認めるのが、直前の「ラストクリアチャンス」の時間である。

これを注意深く見ていなかったのが今回のJALパイロット(なんと3名もいた)だろう。3人、つまり6つの目で見逃したことを正直に話すべきだ。

そして、ちらりと白い物体が見えた、といったJALパイロットの口を封じず、真実を話すべきだ。

 

JALボイスレコーダーはなぜ報道しないのか

いつのまにやら、発見されたにもかかわらず言わなくなったJALボイスレコーダーは、一体どこに消えたのか。まさか、またJALが隠したのではあるまい。

最新鋭飛行機に搭載のボイスレコーダーは、今回は通常ランディングであるから墜落ではないため衝撃はゼロ、単なる火災である。それで消えたのか?最新型が焼失したわけはない。そんなうそは通用しない。

これもまた、JAL広報が「お願いしますよ。日航123便のボイスレコーダー事件も今審理中ですから、極力ボイスレコーダーという言葉は使用しないでください」とマスコミ各社に頼み込んだのだろう。それとも最低支持率の内閣が、パーティー券を大量に買ってくれた(無料航空券)のJALを守ってください、と言っているのか?(検察は、第49回衆議院議員選挙熊本一区の際の木原稔氏のお金の流れを調査していることでしょう)

いつまでたっても隠す根性が見透かされていることを気付かなければならない。

身内をかばうのは結構だがJALは公共交通機関としての責務まで放棄してはならない。機長の名前は公表し(最低でもイニシャル)、そして、機長のフライト時間(乗務時間)がどれぐらいなのか、エアバスA350の訓練時間はどれぐらいだったのか、いつからこの新型飛行機の操縦をしていたのか

マスコミに言う義務が公共的責任としてJAL側にある。

もしや、エアバスのフライバイワイアーの操縦に不慣れだったのではないだろうか。

3名もパイロットがいて、最終のクリアチャンスに、3人で何を確認していたのか。

3人が、どういった状況であったのか?

まだ何も明らかになっていない。それにもかかわらず、マスコミ加担の世論誘導番組は一切すべきではない。それよりも、ますはJALの機長の情報開示、そしてボイスレコーダーの取材だろう。

 

6つの目で見落とした事実としての結果が、あの炎上だった、これを皆さんは忘れてはならない。

 

マスコミは、いくら乗客が死ななかったからといって、元JALクルーばかりを出演させ、それもだんだんと証言がずれていくような人ばかりを出して、知らない間にJALに有利な発言をさせてPRさせる報道特集であれば、報道する必要はない。

もっと事実を客観的に見なければならない。

報道関係者の勉強不足なのか、JAL広報がもってきた原稿をただ読んでそれを事実だと思い込んではいけない。膳場キャスターの発言は、衝突した本人たちが正直に話すことは当たり前のことであって、この事故は空中爆発や航空機性能にかかわる重大な欠陥飛行機であったではなかった。従って操縦士の技量とチェック体制の有無における重大なインシデントであるから、操縦技量の劣化や過失があったかどうかであって、機長、副操縦士ともう一人のパイロット3名に関する過失の話だ。

それを警察や事故調の取り決めと混同した発言をしてはいけないのである。パイロット組合も自分たちを守りたい気持ちはわかるが、客観性を失ってはならない。

どうしてもその点を皮膚感覚でわからないというのであれば、膳場さんもTBS報道のプロデューサーもぜひ私の本を熟読して勉強をしていただきたい。

(せめてそこを詳しく書いている「JAL裁判」の116頁から読んで下さい)

 

元社員、特に私に情報を提供してくれる心ある有志の方々、そしてグレートキャプテンと呼ばれた昔ながらの志高い元機長の方々には、心から感謝申し上げる。

私たちには「本当の意味での真実を追うためには身内びいきをすべきではない」という信念がある。本当に会社を思う気持ちは、隠蔽からは生まれない。隠蔽から生まれるのは自分さえよければといった単に保身だけである。

この信念がない会社が、今数々の問題を引き起こしているのだ。不祥事会社のニュース報道を見れば、誰でもそれがよくわかるだろう。