青山透子公式サイト 日航123便墜落の真相

日航123便墜落事件の真相を追究するー歴史的裁判開始の幕開け

JAL裁判 まっとうな判決を望む 青山透子

10月13日(木)午前11時より東京地裁806号法廷にて、日航123便墜落事件情報開示請求裁判の判決が出ます。裁判官は、誰にも媚びることなく、いかなる圧力にも屈せず、まっとうな判決をすることを望みます。

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JALは、世間に甘えないでいただきたい。マスコミも企業や政府の言いなりにならないでいただきたい。そして、国土交通省は東大法学部出身者などの個人的ツールを活用しないでいただきたい。特に裁判官という仕事は独立した仕事である以上、出世をエサにされて判決をゆがめないようにしなければならない。まともな先輩たちはまともな後輩たちを育てる義務がある。

当事者たちは、たとえ辛くても、それを乗り越えなければ、いまの戦争同様、歪んだ国となる。組織のゆがみと腐った人間による虚偽は、その時気づいた人が、早急に取り除かなければならない。そうしないと、全国民が犠牲となってしまう。それは最も愚かな結果を生む。

岸田首相は、もう一度本当に自分が思っていることが正しいのか、その情報が正しいのか、自分の目と耳で精査していただきたい。防衛庁(当時は庁・今は省)は、マスコミだましのように、セクハラ問題で自分たちはきちんとしてますよといった印象をあたえて、ごまかさないでいただきたい。多感な時期に銃の使い方を覚えた元自衛官による安倍元首相狙撃事件があったことは事実である。

この日航123便墜落事件は、521という命の、しかも自国内で起こった最大の事件であることをだれもが認識しなければならない。たとえ生まれる前の出来事であったとしても、それを煙に巻くことなく、正面からとらえなければならない。

墜落死した521人、ご遺族、そして沈黙を強いられたJALOB、OGたちの無念もあわせて、まともな人間によるまともな裁判を期待します。

 

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この事件を取り上げてから、何が起きてきたのかを振り返ってみる。

2010年 天空の星たちへ 日航123便あの日の記憶

墜落した飛行機に乗務していた先輩たちの無念を書きたいという気持ちが、一人の編集者との出会いによって実現した。この本が、吉備素子さんと出会うきっかけとなったのだが、鎮魂の本のつもりが、全ての資料を精査した時、疑惑に変わった。

2017年 日航123便墜落の新事実ー目撃証言から真相に迫る

33回忌のこの年、山下徳夫運輸大臣へのインタビューや目撃者が実名で名乗り出てくれたことなど、貴重な目撃証言を埋もれさせてはならないと決心して書いたこの本は、思いもかけずベストセラーとなった。

その時から、ネットを中心としたいわれのない誹謗中傷が始まった。そのほとんどは、JAL社員、自称パイロット(JAL社員証付)、元自衛隊員、愉快犯、国土交通省職員、安倍昭恵さんの周辺にいた役人などによるものだということが、調査によって明確になった。

本の内容の否定のみならず、私の高校時代の受賞歴、東大大学院博士といった学歴も含め、見ず知らずの人間による貶めは異常だった。身の危険もあるため、すべて弁護士に報告した。さらに、ネットゴシップ三流記事による「アメリカの情報部の手先」だとか、「実在しない人物」だとか、下品であほらしいものも急に浮上した。さすがに大笑いするような、誰も信じないようなものばかりだったが、青山透子は実在しないでほしい、と願う犯人の思惑が透けてみえた。週刊新潮による「お金のために書いたのだろう」という誹謗中傷の記事も出た。驚くべきことにそれに加担したのは自称航空評論家の元日航チーフパーサーの秀島一生であり、そのチーフたるものが、スチュワーデスをいじめるがごとく、全く根拠のないデマ記事に加担していたことに、非常に悲しくなった。(詳細は墜落の波紋そして法廷へP149~)

また、ベストセラーの兆しが見えたとたんに、杉江弘元日航機長が私を名指して全面否定の誹謗中傷本を出した。朝日新聞にデカデカと広告まで出し、しかも表紙を私の本と似せて便乗した売り上げをもくろんだ。こういった元日航機長の出版に、尊敬どころか怒りが込み上げてきた。

一体この人たちは、誰の手先なのだろうか?お金のためなのだろうか?

その怒りは、吉備さんと共に裁判へ向かおうという二人の決意に変わっていったのである。

ただ、この本が本屋ノンフィクション大賞最終選考に残ったことや、全国学図書館協議会選定図書となったことは大きな励みとなった。

余談だが、この全国学図書館協議会にまで、週刊新潮記者がいちゃもんを付けたと聞いた。その時、委員会が毅然とした対応をして下さったと聞き、本当に心から感謝した。

また、この本を無料提供しろ、と言ってきた「新橋にある国土交通省や航空関係者の出向場である航空会館」に本を送ったところ、その後まったく書棚に展示していなかったため、問い合わせた。すると、「本の選定は私たちにあるので不要なものは展示しない」という回答だった。つまり、世間で必要は本は、国土交通省とJALにとって不要だということなのだと、この日本での歪んだ実態を思い知った。それならば、せめて自分たちで購入していただきたい。無料提供を強いないでいただきたい。

なお、この航空会館は、昔から運輸省国土交通省)と航空業界広報部の連中との温床と化していた。ある関係者に本音を聞いたところ、「ズブズブの関係」が築かれ、その後○○財団とか、○○委員会とか、○○学会とかにつながり、税金などの公費や広報費でうまい汁をするマスコミ大好き人間、都合のいい物書き(もどき)や連中のたまり場、という説明を受けたことがある。

2018年 日航123便墜落 遺物は真相を語る

垂直尾翼の内圧による破裂説を、どうしても主張したい面々がいるらしく、もっともらしく数式を羅列したおかしな内容(専門家に見せたら大笑いするような内容)のネット情報が蔓延していたため、私は、科学的根拠をもとに大学の研究機関において調査したものを出版した。

これについては、私も非常に驚いた結果であったが、当日、墜落場所不明と報道されていた時間に、軍隊が使用する武器が上野村墜落現場山中で使用されていたという事実がわかった。これで、検死医師が何度も私に語った疑問「真っ黒こげで炭になってしまった遺体」の説明がついたのである。

2019年日航123便墜落の波紋―そして法廷へ

海外にも22名の犠牲者がいることを世間につたえるべく、まずイギリス人遺族の話を聞こうと、英国へ飛んだ。さらに英国人弁護士も交えてICAOメンバーの国際航空安全調査委員にお会いして、日本の日航123便事故調査報告書の随所に見られる記載内容の誤りについて話をした。彼の名刺の裏には「ブラックスワン」の絵がある。それは、白鳥は白色という思い込みはいけない、実際には黒い白鳥もいたという事実にたとえ、航空機事故はブラックスワン理論で考えなければならないということであった。さらに、日航123便の場合、相模湾に航空機残骸が沈んでいるにもかかわらず、場所もメディアが特定して、簡単に引き上げられる深さにもかかわらず、いまだに引き上げずにいること、しかも引き上げないことを前提にして、あの報告書を書いたとすると、日本の事故調査委員会はクレージーだと大変驚いた。ICAOの規定により裁判ではボイスレコーダーを法廷で公開するのは当たり前であり、再調査もすべきだとも語った。そして最後に、日本のように運輸大臣が政府から任命を受ける国は、政府にとって都合の悪い墜落原因の結果を認めずに政治的干渉を受けやすい現実も説明してくれた。(詳細は墜落の波紋そして法廷へP88~)
また、この時はカーディフ大学教授と連携を取り、学生たちに講義を行った。いずれも彼らの生まれる前の出来事であったが、非常に熱心に聞いてくれて沢山の質問をしてくれた。講義終了後、一人の学生が近づいてきて「自分の母親がJALのスチュワーデスだった」と話をしてくれたことが、一番の驚きであった。

2020年 日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす

この本では、三宅弘弁護士と吉備素子さん、そして弁護団の皆様と共に、具体的な訴訟準備に入っていった過程を書いた。その最中に事故調査報告書別冊の「異常外力着力点」(ネット上公開2013年)を発見したのである。さらに外務省の膨大な公文書を精査していたところ、その中でレーガン大統領と中曽根康弘首相の交換書簡(内容は謝辞といったプライベートな書簡)に、外務省職員の手書きによる「日航機墜落事件」(現物コピーは圧力隔壁説をくつがえすP16)としっかりと書かれた文書を発見した。

これは外務省が、日航123便墜落事件として認識していたことを証明するゆるがぬ証拠である。この証拠も弁護団と共有した。元外交官や外務省職員にも見せて意見を求めたが、ノーコメントであった。また米軍説ならばともかく、自衛隊説では協力しかねる、ということも言われた。

訴訟前の手続きとして、日航側に吉備素子さん、市原和子さんによる情報開示請求を行ったが、いずれも日航側からは、「ICAOの規定により無理です」「市販のDVDでも聞けばよいでしょう」といった、無知蒙昧の回答が返ってきたため、訴訟に踏み切った。

なお、佐々木祐副操縦士の実姉の市原和子さんと出会ったことは奇跡であった(詳細は圧力隔壁説をくつがえすのP162)。市原和子さんの誠実な正義感と、自分の弟(佐々木祐)が操縦した飛行機が墜落して死亡させてしまったことに対して、乗客の故吉備雅男さんへの謝罪の気持ちと、その市原和子さんの心温まる行為に、吉備さんと一緒に深く感謝をした。

しかし、残念ながらその気持ちは偽情報を流した妨害者によって踏みにじられた。結果的に訴訟開始後に取り下げとなってしまったが、市原さんによる吉備さんへの思いやりに基づく行為は、JALすらしない、操縦士の遺族の誰もがしなかったことである。

また、今回の不透明な訴訟取り下げ事件ついて、その関与に関する情報が入っている熊本一区の自民党員で、統一教会会合参加や統一教会熊本イベント実行委員長の元日本航空社員である木原稔衆議院議員については、現在調査中である。なお、秘書も元日本航空社員である。

いかなる理由があろうとも、偽情報を流した人間の言いなりになって自分の利益を優先してはならない。

乗員の遺族やJAL関係者が、乗客のご遺族の想いを踏みにじってはならないのは当然だろう。

それにしても、JALは、集団でやれば何でも許されると勘違いしている。悪事に関わりすぎて感覚が麻痺しているのだろう。

マスコミに対しても、何でも自分たちの言いなりだとおもってやしないか。国土交通省に対しても、役人なんかちょろいもんだと、いつまでも援助してくれると高をくくってはいないか。JALの好感度アップの番組を作れば、パイロットにあこがれ、管制官にあこがれ、(両者がもっとも音声の隠蔽者ともいえる)、稲盛さんさえ出せばそのファンがついてくる、だから民衆は簡単に自分たちになびく、と思ってやしないか。

どこの誰が、墜落したら事故原因を隠蔽する会社を選んで乗るのだろうか。

一体、JALは自分たちが何をしているのかわかっているのだろうか。

こういった37年間の時を経て、ようやくたどり着いた裁判である。

そして今、日航123便の歴史的記録として詳細に記した本を出版予定である。出版への妨害と誹謗中傷が二度と行われないよう万全を期している。今月からの法改正で、ネット上の誹謗中傷者特定が迅速になった。この法律は十分活用していきたい。私を実在しないとか自殺したとか、生命に関する悪質なデマやウソを書いた人間は必ず特定をすることにした。今日の段階で消えていない場合、現在消えていないブログや書き込みは日航123便墜落の真相を明らかにする会HP事務局問い合せまでご連絡ください。その人物がだれかを公にします。

 

このサイトを訪れた127万249人(今日現在)の皆さん、裁判を注目して下さっている皆さん、日に日に高まってくる吉備さんへの応援団の皆さん、そして昔から私を支えてくださっている読者の皆さんのご期待に沿うよう、さらにパワーアップしていきたいと思います。

どうぞ、この裁判を温かく応援していただきたい。

ここまでくる道のりは、本当に大変でした。そして、これからも茨の道程でしょう。皆さんの支えと応援を武器に、研究者として、ノンフィクション作家として頑張っていきます。

どうぞこれからもよろしくお願いします。