青山透子公式サイト 日航123便墜落の真相

日航123便墜落事件の真相ー青山本は真実を語り続ける

民放テレビが報じた驚きの自衛隊撮影の現場写真

初公開された現場写真ー驚くべき動かぬ証拠

当方をやり玉に挙げてきた(つまり大勢の中から人を指で突き刺して攻撃や避難の対象とすること)元陸上自衛隊幕僚長の岡部俊哉氏が、13日の民放テレビ夕方のワイドショーニュース番組に出演していたと聞いた。

その際、自衛隊が撮影した当時の現場写真を公開したという。読者が送ってきたその映像を見て、私はびっくり仰天した。

なんと、火炎放射器を使用した痕跡と全く同様の現場ではないか。燃焼や燃料の専門家や研究者たちも同様にびっくりして連絡をしてきたのである。

その理由を説明する。

自衛隊撮影の現場写真には、真っ暗闇の中で、点々と数箇所が同時に燃えている炎がくっきりと映っていた。この写真は、私が地元消防団から提供を受けて拙著に何度も出している写真と同じ状態である。新刊本の「40年の真実」にも、口絵2にカラー写真で入れた。ただ、私が持つ写真では、一か所だけ燃えているような印象を与えてしまう。ところが、岡部氏がテレビで公開した写真は、点々といくつかの箇所が同時刻に燃えている炎が写っていた。しかもその炎と炎の距離はつかず離れずといった、一定程度の距離がある。これが何を意味するのか。

ここからは感情論ではなく、科学的思考で考えて頂きたい。

まず先に、航空機の火災の場合等は、飛行機を中心として全体が大火災となって燃えていく。ケロシン(航空機燃料)で燃える様子は、記憶に新しいとすれば、JAL機と海保機が激突した羽田空港大炎上事故である。あの映像のように大きく燃えるのが通常である。

ところが岡部氏公開の現場写真は、点々と、しかも、羽田炎上のような大規模というよりも、それぞれが独立してじわじわと燃えている。もし飛び火したとしても、夏山で連日夕立がある上野村山中の木々や、湿度のある地面の山の中では長時間燃えることは出来ない。つまり飛び火した場所で、一晩中延々とは燃えられない。延々と燃え続けるのは、そこにケロシン以外の成分、つまり粘着質の成分が付着した場所だからである。そこで延々と燃えるのである。

仮に武器燃料を使用したならば、そのゲル状の科学薬品やゲル化ガソリンは、そこに付着すると長時間そこにとどまり、遺体の衣類から下、皮膚、筋肉、骨と炭化するまでじわじわと燃え続ける。そして、点々とした独立した炎の下では、長時間にわたって拙著口絵写真4のような状況になる。

つまり、一度噴射すれば付着して燃えるため、狙ったものに対して噴射をする。従って大量の燃料はいらない。岡部氏が主張する広範囲に必要な燃料云々は論旨のすり替えにすぎない。当然、戦時下で使用するのだから必要な燃料を早急に調達し、あらゆる場面でしかも少量で燃やすことが可能でなければ武器とは言えない。そのような代物である。

また、日航123便の場合、屋外であって焼却炉のような閉鎖的空間ではない。例えば通常の家屋火災程度のやけどならば理解できるが、この事件の遺体はそう語ってはいない。拙著の口絵写真のような状態となることが異常であり、論外なのだ。

検死を担当した古川研教授の論文の一部では、

       

これが事実だ。詳細は拙著「40年の真実」の第二章の検証5「医師と燃焼の専門家が語る真実」をお読みください。

そして、武器燃料を使用した場合の現場写真を裏付ける米国公文書がある。動画としてわかりやすくアップされている。しかも、この武器燃料のお得意様は、日本の自衛隊であるという明確な武器燃料会社の論文もある。(いずれも英語)。

米国公文書所蔵武器燃料使用状況における公文書

www.youtube.com

背負って運ぶコンパクト火炎放射器のお得意様(自衛隊他)用説明書

www.militaryfactory.com

岡部さん、どうもありがとう。

貴方が資料をテレビで公開して下さったおかげで、決定的な証拠として武器燃料使用を論じることが出来る。

岡部さんのような現場にいた人たちは、米軍兵士も含めてPTSDになるということを聴いた。これについては拙著「圧力隔壁説をくつがえす」の、第三章「心地よい言葉に騙されるなー元米兵と元自衛隊員からの提言」、そして、「遺物は真相を語る」の「犯罪の命令に服従しなければならないのか」をぜひ読んで頂きたい。

岡部さんも同様なのだろうと、その苦悩が画面から伝わってきた。自分が犯した事実を否定し続けなければ罪に問われかねない。その恐怖が、その言動を生んでいたこともわかった。

もっとも、醜いのは、武器関連産業への天下り官僚や元自衛官たちであろう。また、一回講演すれば50万円がもらえる軍事評論家たちであろう。

武器産業からの莫大なキックバック企業献金を受けることを前提として、隠蔽してきた自民党政権であろう。彼らが卑怯なのは、自衛隊を取り巻く環境と40年前の自衛隊や米軍関与説を結び付けて、一緒くた(別々のものをひっつけて一緒にしてしまうこと)にして論じ、それにマスコミを使って否定させて国民に同調圧力をかけるからである。

40年前を反省しないうえに日航123便と武器購入は全く別のことにもかかわらず、それを現状の打開策に利用してきた。あえて敵をつくって戦争への士気高揚や武器購入とつなげることで、彼らは言い逃れをしてきた。

いつも不思議なほど自民党政権が傾きかけると、中国などの戦闘機のニアミスとか、脅威と言う言葉が出てくる。そして知らぬ間にこれだ。

「安保文書改訂前倒しー防衛費2%超に増額へー国家防衛戦略。防衛力整備計画」産経新聞8月13日付け見出し

こうなっていくのである。

自衛隊誤射(ちなみに私は自衛隊か米軍かも断定していない。仮説の一つと言い続けている)を陰謀論だとメディアに書かせて、軍事費増強を目論んだ。

40年前も、520の命と隠蔽による利益を天秤にかけてきたということだ。1985年当時も、なぜか日航の年末の株価が最高値となり、ボーイング社は自衛隊や日本政府から次々と注文が入り、莫大な利益を得た。その記事も拙著に掲載している。記事には、これだけ殺してこんなに利益、という内容だった。

40年を経て、今もトランプ大統領と口約束で、「ボーイング社 民間機100機購入」で、日本側がすぐにOKというレベルだ。一機は400億円、それが100機である。いったいこのお金はどこから出して誰が買うのか。

まさかとは思うが、政府が税金で購入して日本航空にプレゼントする魂胆なのか。

 

吉備素子氏は石破首相に面談を申し込んでいるが、過去岸田首相も含めてことごとく無視されてきた。いったい悪いのは誰か、それを考えるのが私たちである。

間違った情報が後世に伝わってはいけないと思い、情報開示裁判してきた遺族を

闇に葬ってはならない。

 

周回遅れのマスコミ報道 これでネガティブキャンペーンなのか?

周回遅れの情報収集による偏向報道-

今度は読売新聞~40年の真実

まるで集団リンチのごとく、墜落原因の疑問点を一切無視してごり押し記事が出でてきた。集団で襲いかかることで、おのおのの罪を逃れようとする魂胆が見えた。

このなりふり構わないほど躍起になるネガティブキャンペーンについて冷静に見ていくと、彼らは意図的に、指摘されたくない重要事項をすべて外してきていることがわかった。つまり、「わざと言わない、言えない、言いたくない」そこの部分が真実なのだ。

今まで私と吉備氏と弁護団は、情報開示裁判をするにあたって事故調査報告書のファクトチェックをしてきた。その結果、ファクト(事実)である部分と、検証してきたことを書籍で公表してきた。公文書を元に執筆してきた私や、小田氏、そして過去のジャーナリストの方たちが持つ疑問点を否定することは、逆に公文書を否定することになる。そのことにマスコミは気づかなければならない。

国土交通省HPに公開されている「異常外力着力点」について、「それは外力しか考えられない、11トンの力の外力である」と書いたのは、事故調である。

つまり、当時の事故調査委員会の公文書をマスコミが否定することになる。

集団リンチ同様、不都合な人や真実を隠すために袋叩きにする。誰も異論を書かない。

これが戦時中に戦争体験者が感じた報道による凶器なのだろう。何も知らない一般人を騙す手口である。

そして、それを書いた記者たちは、その反省も活かすことなく、こうやって繰り返す。その愚かさはいまの政治の実像と全く一緒なのだろう。

戦後80年を経てもなお、一向に変わっていないではないか。

日航123便が墜落した40年前のあの日、中曽根首相を取り巻いて軽井沢で遊んでいた人たちが、まだマスコミの重鎮にいるのかもしれない。よほどあの日について、スネに傷をもっておられるのだろう。

まず、讀賣新聞の今朝の新聞報道がいかに周回遅れかを、読者の皆さんにお伝えしたい。

       

これを今朝の読売新聞がWebで公表したらしい。

www.yomiuri.co.jp

しかし、これは既に、私の手元にある書類だ。しかも、数年前から読みつくしている。これは全編425ページである。

讀賣が今度初めて入手したそうで、そのうちの一部しかないようだが、私は全部持っている。実は、これ以外にも、「初動措置編」がある。(下記表紙)

         

 

どちらも、私が入手したのはもう数年前である。つまり、読売の記事は、いまさらこれ?と言う感じである。

これは別に圧力隔壁説を補強する書類ではない。これからわかることは、群馬県警察の捜査の実情と苦悩である。皆さん、讀賣新聞のコメントには絶対に騙されないでいただきたい。それを取り上げ、持ち上げてコメントする人間は読売のお太鼓持ちである。

さて熟読しつくした私にとって、大変興味深かったのは34ページである。

実際に多くの人たちから寄せられた目撃情報が書いてあるが、その目撃情報は、事故調査報告書に一切反映されていないこともよくわかる。さらに群馬県警察は、次のように書いている。

「墜落直前の飛行経路に関わる検討」-原文ママ引用

長野県南佐久郡川上村における目撃は、墜落直前の目撃として重要なものであったが、東京大学工学部航空学科加藤寛一郎教授は、墜落地点に至る経路について目撃者の口述と異なる説をNHKの報道の中で発表した。即ち、目撃者はSの字を描くように稜線に消えたと供述しているが、同教授は、『各種データのコンピュータ解析によると、右回りで円を描くように墜落した、との意見であった。そこで同教授から直接聴取したところ、「目撃者の供述通りSの字を描いたとすると、戦闘機でも不可能な急旋回である。目撃の距離角度により遠近感が鈍り、また進行方向にそのまま進むという先入観もあって、Sの字を描くように見えた目の錯覚だと思う。目撃者の供述は真実だと思うとのことであり、同教授が解析した墜落直前の飛行経路は、DFDRの数値をコンピュータ解析をしたものであり、目撃情報の説明も合理的なものと判断された

 

ここから、群馬県警内部でいろいろな葛藤があったことがわかってくる。そして群馬県警は、同教授が解析した墜落直前の航空経路はDFDRの数値をコンピュータ解析をしたものであるという事実、それは目撃情報と矛盾するが、最終的には目撃者の供述を真実である、と結論づけた。

ちなみに、加藤教授はボーイング社で勤務していた人である。また直接現場に行ってもいない。実際に目撃者に会って話をしてもいない。群馬県警は、実際の目撃者と、机上の論理を話す教授の話の間に入り、結果的には目撃者の供述を真実であると採用している。

ところが、これも一切、事故調査報告書に書いていない。

こうやって一つずつ真実を見てきた私に対してネガティブキャンペーンを張っても、あまり意味がない。

拙著新刊本「40年の真実」には、その「捜査編」のうちの一部である、積み荷に関する情報もすでに掲載している。(拙著128ページ)

新聞記者の皆さん、もっと拙著をよく読んでから新聞記事を書いて頂きたい。

私の読者のほうが、ずっと情報量が上である。

ちなみに、私は講演会で次のように話をしてきた。

15年以上にわたって調査報道を精査し、情報公開裁判を支えてきた私の持つ情報量は、書類を積み重ねると、高さで言えば<富士山>である。ちまたの新聞記者は「筑波山」の高さぐらい、ネットでは「高尾山」程度の高さであろう。

        

 

追記

本日の讀賣新聞(紙面)の社説で、いかにも私たちの主張がフェイクで虚偽であるかのごとく書かれていた。これは明らかな印象操作であり、由々しき事である。

事故調査報告書を基にして、異常外力着力点を詳細に論じ、その延長で出た推定結論を検証もせず、その図表も出さずにフェイクだと言っていることになる。

社説を書いた記者に説明を求める。

追加

また、群馬県捜査編の上下記事の下が8月14日付けで出ている。

www.yomiuri.co.jp

日航機墜落事故への正確な理解が進む一助になればうれしい。(石原宗明)」とある。しかし、正確な理解を妨げているのはどちらだろうか。

石原記者は、私のこの新刊本の巻末資料を読んだのだろうか。

それは、群馬県警の捜査を不起訴とした前橋地方検察庁が遺族に対して、異例の説明会を開いた際に書かれた説明会の概要である。

そこには、前橋地検の検事正が次のように語った記録が残されている。全文は拙著にそのまま掲載している。

ここでそのうちの一部を抜粋する。

前橋地検検事正の発言

「誰一人この事件は起訴できないと言われた」、「その結果わかったことは、修理ミスが原因かどうか相当疑わしいということだ。事故原因はいろいろな説がある。タイ航空機の時は、乗客の耳がキーンとしたという声があったが今回はない。圧力隔壁崩壊がいっぺんに起こったかも疑問である」、「ボーイング社が修理ミスを認めたがこのほうが簡単だからだ。落ちた飛行機だけの原因ならいいが、他の飛行機にまで及ぶ他野下人となると、世界全体のシェアを占めている飛行機の売れ行きも悪くなり~略」「事故原因は解らない

と検事正が遺族に説明をしている。

そして最後には、

検事正「いちおう不起訴にしておくということです。

遺族 「また新たな証拠がでてきたりしても、起訴出来るわけですね。」

検事正「そうです」

資料を公開せよ、と言う遺族の声に対して、

検事正「徹底的にやりたかった。皆さんの気持ちはよくわかる。今回のすべての資料は永久保存」

検事正「刑事訴訟法47条では公開してはならないとあるが。但し公益その他必要がる場合といい、例えば民事の法廷に出すこともある~」

全文は、私の新刊本「40年の真実」にあるのでお読みください。そして一人でも多くの方々に応援して読んでほしい。このメディアの大罪をつぶさに見てほしい。

もう一度、読売新聞の石原記者に問う。この資料を読んだうえで書いたのか。もし、見ていないのならば、貴方の記事は、真相を妨げるための煙幕程度であることを自覚していただきたい。

それが自覚できないのであれば、ジャーナリストを名乗る資格はない。

ファクトチェックを装った朝日新聞の悪質な言論圧力

権力にすり寄った朝日新聞の恣意的ファクトチェックへの抗議文

世界的基準として、ファクトチェックと呼ばれるものの第一番目に、必ず次の項目がある。朝日新聞のファクトチェックは、その一番大切なことを無視している。

ファクトチェック国際基準が最も重視する点は次のことだ。

非党派性と公正性
片方の側や特定の政策的立場に立ったファクトチェックではなく、全ての検証を同じ基準で実施する。

朝日新聞日航123便に関するファクトチェックは、権力側の人間の言葉のみを取り上げ、自衛隊誤射に否定的な人物へのインタビューのみを掲載し、中谷防衛大臣の言葉が正しいとし、それぞれ否定しなければ自分が責任を問わされる人たちへのインタビューだけを取り上げている。意見と事実を混同し、客観的証拠と反証もしないまま、その結果『誤り』とした。

ファクトチェックをする大前提とは、まずいったんゼロにもどし、そこからあらゆる可能性を検証し、否定や肯定の双方の科学的証拠を元に検証した結果を出すものだ。

そのどれをとっても、朝日新聞の8月11日付のファクトチェックは違反している。

意図的な魂胆が見え見えであるこのチェックをした人物、掲載した人間、許可を出した人間を特定し、ジャーナリズム精神が欠落した行為として徹底的に追及する。

朝日新聞のファクトチェック【日航機墜落「自衛隊ミサイル誤射説」

裁判記録甲1号証から甲57号証まですべてを読んだのか否か。

1985年8月12日からの新聞記事全てを読んだのか。

日米公文書を読んだのか。

燃料関係の論文をすべて読んだのか。

事故調査別冊を読んだのか。

異常外力着力点をなぜ避けたのか。

特に悪質なのは、元事故調査委員が権力と立場をかさに着て、自身の言動と違うことを述べたからである。

 

原告遺族、吉備素子氏からの言葉をここに提示する。**********

ファクトチェックで言及している2011年7月に公表された「解説」には、相模湾からの引き上げが超高額で機体残骸を捜索するのは深くて困難だったと書かれています。しかしその後、2015年8月12日に民間企業が一千万円ほどで航路下の相模湾から水深160メートルの地点で機体残骸を発見しました。(朝日ANNニュース)。それに対して、このニュース報道の中で、「元事故調査委員の斎藤孝一氏は、『こういう残骸をさらに分析することで事故の詳細が明らかになる(原文ママ)』とコメントをしています。ところが自らの発言は、このファクトチェックには全く書かれていません。

それどころか、このニュース報道以降、貴方は公僕でありながら権力側にすり寄る発言に変化しています。これは一体どういうことでしょうか。元事故調査委員としての信念がまるでないと思われます。

更に、事故調査報告書では、たった一本のこの木(警察資料写真)に衝突して、最強のジャンボ機エンジン一基が、木っ端みじんとなったという(事故調査報告書・第四エンジンのバラバラ状況図)非科学的な論証を繰り返してきたことにも触れていません。

事故調は国民の税金で調査しておきながら、それにも一切触れていません。

齋藤氏は、2013年に国土交通省がホームページで公開した別冊資料「航空事故調査報告書付録―JA8119に関する試験研究資料」についても触れていません。

これは、遺族には一切説明がなかった新たな証拠です。事故調査委員であれば、世界中の誰に聞いても再調査すべきことです。

しかも垂直尾翼に着力した「異常外力着力点」は、11トンの外力で垂直尾翼を破壊した計算式が書いてあり、それについても貴方は触れていません。

しかも、当会では、外力は炸薬無しの模擬飛行機か模擬標的機と仮説を立てているにもかかわらず、これも無視して発言しています。一体何を読んで、どちらを向いて仕事をしてきたのでしょうか。貴方の発言には大きな疑問を持たざるを得ません。

私の情報開示裁判の証拠記録は全て読んだうえで発言をしたのでしょうか。そうでなければ、元事故調査委員という立場を利用して、事実関係もわからないままに裁判記録も見ずに発言を繰り返していることになります。権力を笠にきた発言は言語道断です。

40年も経っていながら、相模湾に機体残骸を放置し続ける理由を述べなさい。

日本の事故調は再調査もできないのでしょうか。

何処の国に、相模湾に機体残骸を沈めたまま引き上げもせずに、各国の法廷で当たり前に公開されているボイスレコーダーを40年経っても公開しない国がありましょうか。どこが民主主義国家と言えるのでしょうか。520人の命を何だと思っているのでしょうか。それを追及し調査をするのがあなたの役割ではないですか。

朝日新聞は、私たちの客観的証拠や情報開示裁判で提示した数々の矛盾や疑問を簡単に切り捨て、さも当方がフェイクである印象を与えるためだけの印象操作を行っています。そして、当方が「誤り」であると断罪しました。

これは明らかに取材をせずに書いたものであり、不公平、不正確、人権侵害です。このような記事がしかも朝日新聞で掲載したということは、由々しき事態と思っています。

この朝日新聞のファクトチェック記事は、不十分な取材どころか、私ら墜落原因に疑問を持って40年も生きてきた遺族の気持ちを踏みにじるものです。さらに、新聞という武器で遺族を黙らせるためのメディアの権力を振りかざした記事です。こんなことが許されるとお思いでしょうか。

私が会長を務める「日航123便墜落の真相を明らかにする会」の一般市民の会員たちに対しても私らの権利を封印するための圧力です。

日本新聞協会の新聞倫理網領の「正確と公正」、「人権の尊重」に照らし合わせてみても著しく違反しています。この記事は40年間もの長い間、墜落原因に疑問を持ち続けてきた私ら遺族に対し、新聞というメディアの権力を使って今後モノを言わぬように、さらにレッテル張りをしました。私は絶対に許しません。

******************

 

朝日新聞はなぜ公文書の「異常外力着力点」を避けるのか

異常外力着力点を避ける理由

メディア各社が、絶対にテレビや新聞で掲載しない図がある。それが2013年に国土交通省ホームページで公開された研究資料別冊の「異常外力着力点」の存在を記した図である。

 

          

この図を発見したことが、遺族による情報公開裁判のきっかけとなった。

裁判中、何度か司法記者クラブでこの異常外力着力点について説明をしたが、それに対して異常なほど報道各社の記者たちは無言となった。そして、本当ならば「異常外力とは何か」、「これは一体とういうことか」と、次々と質問をするどころか、なんと一斉に下を向いたのである。この態度こそが、日本のメディアの大罪を物語る。

今年、戦後80年特集番組で、第二次世界大戦のときに日本軍に迎合して戦意高揚させたメディアの大罪をいくら報じたとしても、今もなお全く変わっていない現実がそこにある。それが今も続く日航123便に関する報道である。

これに私たちは気づかなければならない。

その中でも特に、戦争を煽り、軍国主義に迎合し、国民にフェイク報道をし続けたのは朝日新聞だ。最も罪深い新聞といえる。

それが戦後、朝日新聞は反省したとして神妙になった。そしてリベラルぶっていた。しかしながら、拙著の新刊本で指摘した通り、この日航123便墜落事件では、恐らく情報の裏取引でもしたのであろうと、容易に想像つくほどひどい報道をした。

その朝日新聞の矛盾報道については、拙著「40年の真実」に記しているので、まだお読みでない方は今すぐに、お手に取ってお読みください。

それにしても、公文書を報道出来ないというのはなんということだろうか。

事故調査報告書でも別冊の研究資料(事故調ウェブサイト)でも、垂直尾翼の異常外力着力を明確に指摘している。それを歪んだ読み方をする人は、科学的な視座が欠落している人である。数式でも明確に出ている。

相模湾上空にて突然、垂直尾翼に11トンの外力が加わったとしか考えれられないとして、はっきりと外力の存在を書いている。それでなければ計算式も成り立たない、とまで書いてある。

それでも、メディア各社は、40年経っても一斉に無視した。そして、最も醜いのは朝日新聞である。それは、拙著に朝日新聞記事の矛盾点を書いたところ、それに答えもせず、意地になって圧力隔壁説を強調した記事を書いたらしい。それは、吉備素子氏よりの電話でわかった。新聞の日航123便特集のページを開くことも嫌気がさすほどだ、と怒りの声に震えていた。ましてや初の情報開示裁判のことも一切ふれておらず、吉備さんへのインタビューもなく、いつも8.12連絡会だけが遺族代表のような顔をして出てくるそうだ。これで強制終了させようとしているのだろうが、国民をバカにするのも程がある。しかも、リベラルぶった新聞としては、読者への裏切りであり、産経新聞以下である。一般人を騙すにも程がある。朝日新聞は、当時の自分たちの汚点と取引を隠そうとする魂胆が見え見えといえる。

そのうえ、もっと醜いことを朝日はやった。

それは、ファクトチェックである。皆さんこれを読んで頂きたい。

そこにある内容は、産経新聞よりもひどい内容である。どこがファクトチェックなのか、あまりにも稚拙な内容で勝手にこちら側を【誤り】と断言している。これが全国紙のやることなのか,これを見て愕然とした人たちから怒りのメッセージが届いている。

www.asahi.com

今、明らかにする会において、この記事を書いた人間を特定し、誤りと断言した理由が不十分であると指摘し、情報開示裁判の証拠をすべて読んだうえで書いたのか、と質問状を送っている。

多くの疑問が残っている現実や、再調査の必要性、情報開示裁判で提出した書面のすべてを読んだうえで書いたのか、という質問だ。

科学的根拠があり、あれだけの矛盾があると法廷で述べたことを知って、それをわかったうえで書いたのか。

全ての日米公文書を読んだうえで書いているのか。

特に米国では、日航123便の公文書は、国家安全保障のカテゴリに入っていると返答が来ている。しかも、日本の外務省のお願いによって、開示が延長されている、ということだ。もし単なる事故ならば、なぜ軍隊の安全保障のカテゴリに入るのか。

自衛隊においても一切開示に応じない。それどころか、国は最重要証拠を日本航空に返却したという。どこに墜落させた当事者の会社に証拠物を返却する国があろうか。

これは、驚きどころか犯罪の領域である。国民の知る権利に反する行為だ。

法廷では、日航公文書館に寄付をすることを進めたが、これも無視である。

いま、明らかにする会で、朝日新聞に送付した抗議文と質問は次の通りである。

**朝日新聞のファクトチェックに対する抗議と質問**

日航機墜落、「自衛隊ミサイル誤射説」をファクトチェック→「誤り」と言う判断について】(2025年8月11日 5時01分Web掲載記事)

この記事では公文書別冊(2013年公開)の異常外力着力点を無視している。さらに一方的に都合勝手な理由(ハリウッド映画云々)でごまかした非科学的な言い分でまとめている。これを書いた人間、つまり朝日新聞は、東京地方裁判所での遺族による情報開示裁判のすべての資料を読み込んだうえで「誤り」と言う結論を出したのか否か、まず答えよ。情報開示裁判において再調査を求める数々の疑問点と科学的証拠、学者の意見を出している。それを読んだのか、答えよ。

これは、再調査を願う遺族を封じ込めるための最も卑怯な記事である

裁判記録や裁判証拠公文書も読まずにこのファクトチェックを行って勝手な結論を出したのならば、それは恣意的で由々しきことであって、公平性と客観性に欠けた新聞倫理に違反する記事である。日米公文書や科学的証拠を検証せず、詳細に調べもせずに最低の行為である。一体どこまで調査したうえで書いたのか。そうでないというならば、遺族の代理人弁護士と青山透子氏に反論の機会を与えるべきである。墜落原因に疑問を持つ遺族の声をも封じ込めようとする魂胆が見え見えであり、裁判資料に目を通さずに結論づけたとすれば、遺族の再調査への権利放棄への圧力となる報道であって、朝日新聞は報道の公平性と客観性にも違反する。

=以上送付済み=

さて、朝日新聞からどんな返答がくるだろうか。

ちなみに、日本新聞協会の会長で新聞倫理網を掲げている会長は、朝日新聞のトップである中村史郎朝日新聞東京本社会長)氏である。自分のいる新聞社がこのようないい加減な記事を出し、こちら側に反論の余地を与えないのであれば、新聞倫理網の「報道は正確かつ公正でなければならず」に違反する。さらに「新聞は、自らと異なる意見であっても、正確・公正で責任ある言論には、すすんで紙面を提供する」にも違反する。

www.pressnet.or.jp

朝日新聞のガバナンス項目に、

【真実を公正敏速に報道し、評論は進歩的精神を持してその中正を期す】とある。

かたよらず、公正であることであることが書いてあるのだ。

それであれば、朝日新聞ァクトチェックの判断に対し、反論を与えることが当たり前であり、それの機会を与えずにこの程度のチェックで否定するならば、遺族の反論の機会や再調査の機会をも奪うことになる。

朝日新聞は、国民に偏向報道を行ったことになる。さらに、遺族が真実を訴える権利へのメディアの圧力と制限と見なし、この不当な報道に対して、法をもって抗議する。

朝日新聞が隠蔽の片棒を担ぐのは、第二次大戦以降は止めたのではないか。

それとも朝日新聞は、またもや復活したのか。これで責任ある新聞といえるか。

報道関係者が聞く耳をもたないのであれば、自分の仕事に責任をもたない新聞社など不必要である。40年を経てもこんな程度の日本のメディアに、つくづく嫌気がさすのは当然だ。

まっとうな読者の皆さん、皆さんの意見をドンドン朝日新聞に届けて下さい。

 

************

The Association to Clarify the Truth about the Japan Air Lines Flight JL123 Crash

Message from Japanese family member Ms.Motoko Kibi

jalflight123.wixsite.com

 

 

 

5人の命を奪われた遺族が語る真実

www.bungeisha.co.j

日航123便墜落事件によって、自分の息子と娘、甥、姪、義理の妹の5人の親族の命が奪われた。その遺族、小田周二氏の執念ともいえる「奪われた未来ー日航123便墜落事件から40年、遺族としての結論(文芸社)」が出版された。

この本は、1985年8月12日の夕刻から日常生活が一変し、突然、地獄に落ちたような苦しみと慟哭を味わった小田氏による渾身の作品である。

特に、想像を絶する経験をさせられた小田氏の体験を記した「はじめに」は、遺族としての苦痛のみならず、様々な出来事に驚愕し、慟哭し、悪夢の中で絶望の淵をさまよう様子が痛々しく伝わってきた。突然目の前に起きた信じたくない現実が覆いかぶさる。また当時の日航の無情な遺族対応も伝わってくる。日航は遺族たちに補償金を提示するが、最初に葬式にと神妙な面持ちで出してきた見舞金も、結果的には補償金から差し引かれていたという事実や、そのうち、何もかもがよくわからぬままケースクローズさせられた実情がそこにあった。事故原因については、日航から何も説明がなかった。日航の当時の遺族への対応は、こうやって都合よく行われてきたのだ。そのうえ、不起訴となって事故調がいう事故原因もあやふやなままであったのだ。この40年間、何も解明されていなかった。これでいいはずはない。ぜひご一読ください。

*****************

「軍隊はまず隠蔽することから始まる」

その昔、自衛隊関係者から聞いた言葉だと教えてもらった。ミスは隠す、そして隠蔽こそが軍隊におけるもっとも必要不可欠なインテリジェンス(軍の諜報言葉)であるそうだ。そう考えると、小田氏や吉備氏、そして私たちのような再調査を訴える人間がいままで被ってきた嫌がらせが、すべて納得がいくものとなる。特に、森永卓郎氏がご逝去された今年の1月以降、次々といろいろなことが私たちを襲ってきた。

2月頃に、小田氏の墓標に関して覆面の人物数人がユーチューブ動画で、墓標の内容が気に入らないとして雑談した。その内容は明らかに悪意をもって遺族の小田氏や死亡させられた5人の墓を誹謗中傷していた。そのうえ無断で小田氏の墓の写真をアップした。その一味の女性のブログにも無断で写真を掲載しているそうだが、これらはすべて違法行為である。

同時に、私のところに岡部元幕僚長らから公開質問状が届いた。私は代理人弁護士を通じて、一方的な質問や誹謗中傷に答える義務はないとして彼らの動画の削除を要請した。なお、その質問の内容があまりにも稚拙で恣意的だったので、私の読者が代わりに答えてくれたものを「明らかにする会HP」にアップした。

3月には、私を誹謗中傷をしていた人物から言いがかりをつけられたが、東京地裁でその相手が却下されて当方が勝って解決した。その際、驚くべき事実も判明した。

4月上旬のまだ御巣鷹の尾根が閉鎖中にもかかわらず、突然元国会議員(落選)の佐藤正久氏が、拙著を手に取り暴言を吐いた。

5月1日に産経新聞が元自衛隊員らの発言や言い分を、何の裏どりもせず、検証もせずに記事にした。ちなみに彼らの言い分は裁判では何の証拠にもならない。

つまり、警察ドラマでもわかるように、犯人が自分のアリバイを主張したところで、その客観的な裏付け(防衛庁公文書や航海日誌(フランス軍の事例のように、破り捨てていないもの)利害関係のない企業や第三者による複数証言等がなければ単なる言い訳にしかすぎず、裁判ではまったく話にならない。ましてや、日航にいた人間が、例えば日航マフィア(日航の裏組織の名称、これについては2024年8月6日の当ブログを参照のこと)がいくら日航をかばって私を個人攻撃して発言したところで、往生際がわるいだけである。

6月には関西読売テレビの「そこまで言って委員会」から、拙著を取り上げたいという要望が届いた。吉備素子氏が、この番組はこちら側を陰謀扱いするのではないかと危惧した。確かに、コメンテーターの顔ぶれを見ても、到底こちら側よりも正確な情報を持っているとは思えず、放送倫理委員会に抗議している「ザ・世界仰天ニュース」と同様ではないかと思われたため、きっぱりとお断りした。その番組内容は一部変更された。特に読売系や日テレ、産経系列は、私たちを「陰謀論者」とレッテル張りしようとしたことは容易に想像できた。

過去においても、私が最も信頼していた大学教授が、いきなり手のひらを返して私の悪口を言い始めたことがあった。「なぜなのだろう」と疑問を持ったが、実は、その教授の昔の親友と称される人物が何十年かぶりに教授にコンタクトを取ってきたことがわかった。そしてその後、その親友は読売テレビで仕事を得た。

こういうことがいままで多数あった。しかしながら、あの時はさすがに私も本当に嫌気がさしたのであった。

また以前、私に取材をした朝日新聞記者が、自分の父親がJALだといい、私が持つすべての資料を共有したいと言ってきたこともあった。そして一緒に群馬に行く予定が、たまたま時間が合わずにお流れになった。ところが後から「これは善意を装ったスパイ行為の可能性が高い」と、元外務省の方からアドバイスをされた。この事件以来、新聞記者も信頼できないと悟ったのである。

これらはすべて人の善意を無にする行為であった。

7月には、犯罪抑止の観点や被害者感情を酌み、社会的意義があることに対して再び言いがかりをつけられたが、これも相手が却下された。当然である。

また、西日本新聞から朝日新聞に転職した野間記者(拙著の「JAL裁判、269ページから参照のこと」から、以前と同じように取材の申し込みがあったが、今度はこちらが応じると言っているのに、私の新刊本が出版されたら立ち消えとなった。おそらく新刊本で朝日新聞の記事の矛盾について詳細に書いているからであろう。逆に私はこの点につき、朝日の記者に質問するのにちょうどよいと思っていたのだが……。

このように毎月の出来事をみても、恐らくJAL防衛省関係者の中に、私たちを貶めようとする人間がいて、その人間が指揮をとってきたのであろうことは容易に推測できる。実行するのは反社か危機管理という名前の下で企業から請け負った隠蔽対策コンサル会社であろう。こうやって金を使い、真実を封じ込めようとする人間の魂胆は見え見えである。いずれも計画的犯行であることが後からわかってくる。ネットでの暴言者も同様であろう。

これ以上、無駄なことは止めて、静かに8月12日を迎えることこそが、521人の魂と愛犬一匹への供養となる。彼らの無念を背負って戦い続けてきた吉備素子氏や小田周二氏のように墜落原因に疑問を持ち続けている遺族を、私は研究者として誠実に支えてきた。

40年にして、いまだに「なぜ自分は死ななければならなかったのか」と天空で叫ぶ声が聞こえる。その答えが出てこない限り、人生を強制終了させられた人たちは浮かばれない。そう訴えているのが、小田氏のこの新刊本「奪われた未来」である。

 

 

 

死者の声を聴くー法医学の視点から

死者の声を聴くー法医学の視点から

まず先に、拙著において何度も書いていることを繰り返しておく。

「遺体の尊厳を守り、事態と真摯に向き合い、これらを直視して深く考えなければ真実は出てこない(「遺物は真相を語る」文庫版p119より抜粋)」。

これは検死医師にご教授頂いた貴重な言葉である。私は法的にも研究者としてもこの言葉を肝に命じて執筆してきた。

あの日、あの時の医師、看護婦さん(当時の呼称)たちは大変なご苦労をされた。特に警察の検視や医師による検死に立ち会いながら、遺族と遺体の対面を考慮しつつ、きわめて困難な事実と向き合ってきた。

さらにまた、筆舌し難い遺体を見た遺族の悲しみや慟哭に寄り添い、その感情を逆なでしないように、それぞれの遺族に合わせた対応をしなければならない。

特に看護婦さんは大変な苦労をされた。

例えば、手だけ発見された人の場合は、手の部分以外は新聞紙で人型にして、全てを包帯で覆いつくすといった手法を用いることによって遺族感情を和らげる効果があった。これはグリーフケアというカテゴリの一つであり、例えば壮絶な死やその場面に立たされた人間の感情を医学的にサポートする方法である。私の学友がそれを専門として論文を執筆していたこともあって、私もそれらを十分理解したうえで真実を伝えるために執筆活動をしてきた。

遺族の中には「遺体は一切を見たくない」と言う方もいた。看護婦さんたちはその感情を大切にして、包帯で巻いて遺体は見せずにいたが、中には、「やっぱり見たい」ということで、いきなりお棺を開けて包帯を取り、中から新聞紙が出てきて腰を抜かした遺族もいたと聞いた。それで大変な叱咤を受けたそうである。

なぜ死ななければならなかったのかと、真実を知りたいと、吉備さんのように遺体安置所で、亡くなった方の部分遺体を探し続けた人もいた。拙著でインタビューをした検死歯科医師のように、遺族の要求に応じて冷凍保存の部分遺体を解凍して遺族と一緒に身元確認を行う医師もいた。四カ月間も遺体安置所にいた吉備さんは、とにかくご主人の体を家に連れて帰りたかったのである。それは、ご主人が生前、「家族と一緒にいる家が一番いいい」とおっしゃっていたからである。

こうやって、あの日、あの遺体安置所で医師や看護婦が、あらゆる苦労を背負って出来る限りの努力をされた。そこに異論などは一切ない。ただ、事実として次のようなケースがあることを知っていただきたい。

一例として、突然5人の身内を失った小田周二さんは、最初は身内の、しかも5人の遺体を一切を見たくない、という感情でいっぱいであった。葬儀をしても悪夢を見ているような気がして、全てが何もかも信じられなかった。

拙著でも記したが、小田さんの身内の5体は、白いリネンや包帯で覆われたままであった。当時、その中の遺体がどのような状況であったかを確認することなく、そのまま荼毘に付したそうである。

ところが、その後、ご自身でいろいろな疑問が出てきた。

40年という月日が流れ、今思うことは、あの時、どんな状態であっても包帯を取り、見てあげればよかった、という深い後悔であった。ここで誤解はしないでほしいが、これは当時、善意とグリーフケアで行った看護婦さんを責めているのではない。むしろ、看護婦さんたちには本当に感謝している。

だがしかし、自分の遺族としての責任として、遺体そのものと対面しておくべきだった、という本人の悔いが残ったということである。

何度も言うが、これは看護婦さんたちを責めているのでもない。私の読者ならば真意がわかるであろう。看護婦さんたちの努力は重々分かった上での、長い年月を経ての素直な遺族の感情であろうと私は推察している。

それをもって曲解して暴くとか、人権問題や誹謗中傷といった方向で世間を煽る言葉で叫ぶ人間のほうが間違っている。

悪意ある弁は誰もがわかる通り、真実を浮き彫りにされたくない側にいる人間の愚かな言葉である。

それに乗っかってはならない。

 

静かに死者の声を聴くー。真実を叫ぶ声を聴くこと

これが40年を経て迎える8月12日への心構えであり、私たちがすべきことである。

 

2025年 第50回フローレンス・ナイチンゲール

日航123便の検視活動で奮闘した日赤の看護婦さんたちへ送れらたことは大変喜ばしい。特に、私に多くの資料を提供して下さった大國勉氏もさぞかし喜ばれることでしょう。

www.jrc.or.jp

 

声なき声を聴け!元自衛隊幕僚長へ 拙著を熟読した読者からの反論

【声なき声を聴け!】

ワタナベケンタロウ動画における岡部元陸上幕僚長の発言について

 

専門家たちや拙著を熟読してきた読者の皆さんが、この動画の自衛隊元幕僚長岡部氏のあまりに恣意的で矛盾だらけの発言に対して、次のような声が多数届いております。

なぜ彼らは、平気で、そして悪意をもってデマを垂れ流しているのか

なぜXで、物事の解明しようとする個人への攻撃を繰り返すのか

皆さん、このような疑問をお持ちのことでしょう。

岡部氏らの発言は異常です。何かやましいことがあるからこそ必死なのでしょう。そう思われても仕方がありません。

自衛隊の元幕僚長という方の発言から推察すると、トップがこれならば、自衛隊における内部告発も当然のことながらもみ消されるでしょう。そしてセクハラもモアハラも当たり前でしょう。女性の自衛官が裁判で証言していた通りなのだと思いました。

むしろ、自衛隊という組織のトップであればこそ、もっと真摯に部下の声や、いままで声を出せなかった「声なき声」に耳を傾けるべきでしょう。

そして、なぜ岡部氏に関係する人たちは、元JAL社員を名乗る人間も含めて再調査を望まず、生データの開示を求めないのか、相模湾からの引き上げを要求しないのか。

ここですべてのスタンスが明確になりました。そういう筋の人間たちだからでしょう。

 

私がお会いした自衛官たちは、1985年12月に発足した自衛官(元自衛官)の有志たちによる研究会です。

また平和活動をしている米兵や、ベテランズ For ピース日本支部の方にもお会いして、弁護士も交えて一緒に食事をしました。戦争に行った兵士たちや、自衛隊員たちのPTSD心的外傷後ストレス障害)は大変な問題だとお聞きしました。

vfpjp.org

 

彼らの活動は世界平和を目指す地道な活動です。そして非常に優秀で実力のある本物の自衛官たちです。私が取材をした相手は新聞にも掲載されました。

本物の自衛官たちによる平和活動の様子は、過去の新聞にもたくさん出ていました。私に証言してくれた元自衛官も本物です。彼らの所属するいくつもの部隊の写真を見せてもらいました。その彼らの発言を岡部氏が否定する根拠は一切ありません。

取材にきた産経新聞記者にも記事を見せました。だからこそ、自衛隊御用達の産経新聞としては、私への取材を記事にしにくいのでしょう。「紙の爆弾」編集長にもお見せしました。紙の爆弾7月号トップに私へのインタビュー記事が掲載されています。

知的水準の高い方々に、大変評判が良い記事でしたので、まだお読みでない方は、バックナンバーで是非お読みいただければ嬉しく思います。

www.rokusaisha.com

 

青山透子新刊本現在絶賛発売中

この本で取り上げた「声なき声」一部の証言ですが、1985年12月から彼ら自身が疑問に感じてきたことを掲載しています。彼ら自身が私を信頼して教えてくれたことを書いたメールのまま掲載しています。彼らの真摯(しんし)で誠実なメールを否定する根拠も一切ありません。

用語が違うといって、世間をだまそうとするその行為、その発言、それこそが隠蔽者であることは明確です。

したがって、岡部氏が「嘘だ、デマだ、偽物だ」という根拠はありません。

そういう発言をしてもみ消そうとする人間こそが、これらを明らかにされると不都合な人間であることは明々白々です。

ちなみに、産経記者も目を丸くして、彼らの写真を見ていました。

岡部氏らによる幼稚な反論は、自ら墓穴を掘る発言です。権力をかさに着て、自分の地位を利用して、いままで部下の声を否定してきたのだと思われても仕方がありません。つまり、自らその愚かさをさらけ出していることになります。

本物のトップに立つ人間は、「そうか、そうだったのか、自分には伝わってこなかった、これはいけないことだった」と受け止めるものです。もしかすると、そういう発想と発言がなかったからこそ出世した方なのかもしれませんが、いずれにしても、本物の自衛官による「声なき声」を否定する根拠は一切ありませんのでご注意ください。

しかしながら、彼らの言い分をそのままうのみにする人もいます。そこで、専門家と長年の読者の有識者からメッセージが届きましたので、ここに掲載します。

 

******************

ワタナベケンタロウ動画182における岡部俊哉氏(第35代陸上自衛隊幕僚長)の発言について、知らない人が見たら「元陸上自衛隊幕僚長が言っているのだから正しい」と安易に信じてしまうのではないでしょうか。岡部氏は青山さんの著書について「自衛隊への名誉棄損」と言われていますが、岡部氏のいくつかの発言は完全に誤解に基づいており逆に青山さんへの名誉棄損の可能性があります。

 

  1. ゲル化油に粘性を持たせるまでの時間

 岡部氏は火炎放射器に使用する燃料(ゲル化油)に粘性を持たせるための時間として「一昼夜、最低でも5、6時間必要」とされていて、準備に時間がかかりすぎるため墜落現場における火炎放射器での証拠隠滅が「不可能」としています。岡部氏が「ゲル化油」と呼んでいる燃料(ガソリンにアルミニウム石鹸を混ぜたもの)は東京大空襲朝鮮戦争ベトナム戦争などで使用されたナパームです。アメリカにおけるナパームの製法に関する資料を見ると粘性を持たせるための時間について岡部氏が主張している「一昼夜、最低でも5、6時間必要」といった記述は見あたりません。ナパームが開発された1944年頃で最低1時間であり、ベトナム戦争時には十数分という情報もあります。動画内で岡部氏は短時間で粘性を持たせることについて「絶対に不可能ということではない」と言われています。申し訳ないですが嘘がばれたので言い訳をしているのではと邪推してしまいます。「絶対に不可能ではない」ことを知っていたのなら、何で今まで「一昼夜、最低でも5、6時間」をウエブサイト、動画、シンポジウムなどで喧伝してきたのでしょうか?これは訂正するべきです。またアメリカの資料ではナパームを容器に密閉して長期保管することが可能とあります。もし事前に作ったものが保管されていれば墜落後に急いで作る必要はありません。

 

2.必要な火炎放射器の数と燃料の量について

岡部氏は墜落現場の3.3ヘクタール(33,000㎡)を燃焼するための携帯放射器の所要数を220セット、燃料の所要量をドラム缶(200リットル)で16、17本としています。膨大な量を必要とすることも墜落現場における火炎放射器での証拠隠滅が「不可能」であることの理由の1としています。しかし青山さんの「遺物は真相を語る」や「墜落の新事実」をきちんと読んでいないか、あるいはあえて誤った解釈をして青山さんの著書を攻撃する藁人形論法と思われます。青山さんの著書のどこにも、3.3ヘクタールの広大なエリア「全て」火炎放射器で焼いたとは書かれていません。「遺物は真相を語る」のp74には、

 

 「ジェット燃料が空中に投げ出されたとしても、前部胴体、機首部、特にCコンパートメントの百二十七人が山頂の向こう側まで投げ出されたのだが、その遺体が広範囲に広がったところに沿うようにして、約三・三ヘクタールが十時間も大火災となるほど燃やす燃料が残っていたという言い分にはつながらない。遺体の広がり状況にあわせて燃えており、燃料貯蔵箇所の左右主翼から遠いところまで燃えている。逆に遺体のない場所は燃えていないのである。こんなにきれいに分かれて燃えるものだろうか。」

 

とあります。注意して読めば分かりますが、3.3ヘクタールのエリアは残存ジェット燃料などで燃えた所もあるが、それだけではないのではないかという推論です。また戦地ではないので敵兵はおらず、離れた場所から放射可能な携帯放射器は必ずしも必要ではありません。遺体や機体の残骸を燃やすのであれば燃料のみを持ち込んで目的を達成できる可能性があります。その場合、燃料や圧縮空気の充填作業は不要です。

 

  1. 遺体を狙って焼いた疑いについて

3.3ヘクタールの広いエリアではなくて遺体のみを狙って焼いた疑いについて、岡部氏は動画内で「今までと明らかに話が変わっていて」「この話全体がいかに矛盾に満ちたものか」と青山氏の著書を揶揄する発言をしています。しかし「遺物は真相を語る」のp74には、

 

遺体の広がり状況にあわせて燃えており、燃料貯蔵箇所の左右主翼から遠いところまで燃えている。逆に遺体のない場所は燃えていないのである。こんなにきれいに分かれて燃えるものだろうか。

 

p101には、

山頂付近では、遺体が落下したところに沿って焼損が著しい。逆に言えば、山頂付近でも遺体のないところは燃えていない。

 

とあり、遺体があったところに沿って燃えていたという事実を指摘して、遺体を狙って焼いた可能性について言及しています。 岡部氏は青山さんの著書をきちんと読んでいなかったか、あるいは意図的な誤読によって携帯放射器の所要数および燃料の所要量を過大に算出した結果「実行不可能」という結論に導いています。また「話が変わっていて」「矛盾に満ちたもの」という岡部氏の批判は明らかに誤読に基づいています。

 

  1. 当日の第一空挺団の動きについて

動画内で岡部氏は、墜落当日、転入隊員の歓迎会をしており日航機墜落の報告を受けたのは就寝前であり、災害派遣準備命令が出たのは翌朝5時25分としています。歓迎会は18時から21時頃で「テレビやラジオもない宴会場で飲んでいた」とのこと。岡部氏は宴会場の詳細には言及していませんが当時も今も多くの大衆居酒屋にはテレビがあります。世間が大騒ぎしている状況で店員や他の客が日航機の件について教えてくれなかったのでしょうか?岡部氏は12師団のある部隊も同様に歓迎会をやっていたが宴会を中止して災害派遣に出発したと言われています。12師団のその部隊は日航機の件についてどうやって知ったのでしょうか?

 

批判にならない批判を繰り広げている矛盾を生む発言に、そろそろお気づきになったほうがよいのではないでしょうか。

何度も伝えますが、ワタナベケンタロー該当動画並びに誹謗中傷、侮辱はすべて犯罪です。事実を伝える書物に対して、侮辱や誹謗中傷で返答してはなりません。それは書評ではありません。

許可なく著作権侵害をしてはなりません。

事実を伝えていることと曲解してはなりません。

報道や著作で事実を伝えることは社会通念上、当然許されることです。それぐらいおわかりにならないと困ります。自衛隊のトップにいた方とは到底思えません。

岡部様、渡り鳥のようなユーチューバーの稼ぎに加担しているだけです。老婆心ならが、素性のよくわからない人の動画に出るのはいかがなものでしょうか。

ご注意ください。

**************

私と交流のある元防衛大学校教授で外交官の孫崎享氏も、ご自身と関係のある方々への限定メールにて、拙著を紹介してくださいました。

大学教授、名誉教授などの研究者、企業オーナー等による「言論の自由フォーラム」の書評も是非お読みください。

isfweb.org